劇団あとりえっじ公演「まほろばを見つめて」最終日
中目黒のキンケロシアターは、40年に一度の寒波をものともせず沸き返っておりました。
記憶にも新しい惑星探査機「はやぶさ」の物語。
それを演劇の舞台にしたいと思った作家:草部文子さんの視点が、何よりも新鮮でした。
舞台で大事なものの一つに「息遣い」がある、と私は思います。役者の息遣い、観客の息遣い、それは劇場全体の息遣いとなる・・・
草部文子さんは「はやぶさ」に息遣いを与えた。
それに応え、役者が「はやぶさ」を演じた。
何より素敵だったのは「はやぶさ」が複数の役者によって演じられたこと。
そこにこの舞台の肝が凝縮されていました。
多くは語りませんが、劇場をつつんだ奥のお客様の啜り泣きは、みなさんがこの「肝」をストレートにキャッチしたからに他ならず・・・
セットなど殆どない潔い舞台が束の間宇宙に思えて…
2016年今年もアトリエッジの皆さん、よろしくお願いします^^
★★(写真は「はやぶさ」演じる市川博樹、森川翔太、森雅紀)