ミッシングチャイルドビデオテープ

近藤亮太監督作品 KADOKAWA配給 全国上映

失踪した弟(当時6歳)を探し続けるケイタとその家族、そして友人たちを巡る物語。
最初は淡々とケイタの日常、死んだ父から送られてきたビデオカセット(!!いまどき中々見られない=そこがストーリーに極上の味付けをしてます)、謎を一緒に解き明かそうとしてくれる友人・司が丁寧に描かれます。
デジタルで綺麗な作品が簡単に誰にでも撮れる現在そういう映像を見慣れた私の眼に、
再生画像のざらついたビデオテープの映像が、映画の冒頭で迫ってきました。
いやはや、映画の世界にまず、引きずり込まれたのです^0^
失踪者の家族・・という特異な家族環境を丁寧に描く近藤監督。音響効果のいい渋谷ヒューマントラストシネマで観たので、映画の世界との距離感をスリリングに楽しめました!
弟を探し続ける『兄』ケイタ。謎解きの応援する友人*司、加えて失踪事件を追うジャーナリストの女子。この3人で謎解きが始まってからは、これでもかという位のテンポで映画が進んでいきます★
役者さんが肚にため込んだ演技。ため込んだエモーションが画面から溢れそうなのがとても心地いいのです。光と影の行ったり来たりも計算し尽くされてるし
ゾクッとする仕掛けは各所に散りばめられていて・・・それは流石。
クライマックスで、ケイタの皮膚をあんなに美しく撮影したカメラにも驚きでしたが、
恐がらせて怖がらせて、
映画館を出た後の私の心に一番残っていたのはなんと、「愛」でした。
その昔、「悪魔の花嫁」という漫画の1話に、ドガの「踊り子」という名画の中に入ってしまった男の話があったのを思い出しましたが、
この映画は「探し続ける人と探される人の間に生ずる愛」を描いてると私しみじみ。

近藤亮太監督とは7年前「霊的ボリシェビキ」(高橋洋監督作品)で知り合いました。
映画美学校のOBとして撮影に参加していた近藤監督。
このたび、”ジャパニーズホラーの次世代の担い手”という華々しいデビューです♪
監督のこれからの作品を楽しみにします
きっと究極のLoveStoryも創ってくれるんじゃないかと思うんです。

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1月25日New!!