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南谷朝子の勝手に映画好き!

見た映画について思うがままに書いていきます。
中央エフエム【84.0MHZ】の”うら!のーとみなみずむ”でも月1回映画について喋ってます。
ブログもあるので覗いてね中央エフエム84.0Mhz


クローンは故郷をめざす 2009年01月21日(水)

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なんてこった!2009年になってしまいました。
ずいぶん映画館に行ってなかったです><;

徹頭徹尾、「音」にこだわった感覚映画でした。

ちょうど去年の夏、『他人の記憶を持った赤ちゃんをおなかに授かった妊婦さんの歌』をつくった私としては興味津々。
映画の最初と最後には“あの世”を想像させるような光と靄があふれていたし、そのほかの場面はひたすら暗い・・・つなぐのは「音」・・・作品の中でキーワードになっていたのは共鳴:だった。

共鳴。最近読んだ柳田邦男のエッセイの中の言葉を思い出していた。
「人はたとえ病気になったり、老いて動けなくなったりしても心は成長し続け、死によって肉体を失ってもその人の心、生き方、言葉は、人生を共に生きた他者の心の中で生き続ける・・・」

ロケ地探しに苦労したろうなァ・・・・62点。

Into The WILD 2008年09月24日(水)

乾いたギターの音が全編に流れている画面は、最初のうちはミュージックビデオを見ているようだった。実際、アメリカの各地をヒッチハイクして回る主人公の行動はロードムービーそのもの・・・で、『ショーン・ペンはこんな映画を撮りたかったのだろうか』と疑問を感じながら見ていた私だった。(記憶にあるのは9・11を描いたショーン・ペンの作品だったので)ところがどっこい、映画はラストに向けて急展開する。映画の語り手がずっと主人公の妹だったことにも(語りが多いのでちょっと退屈だと感じていたのが)ある程度納得がいく。

やはりショーン・ペンは「タブー」を描きたがる監督でした。…今回のタブーは「死」・・
監督の選ぶ役者にはいつも感心させられます。今回特に注目したのは“救済の丘”というヒッピーのたまり場を案内してくれる老人。完璧いっちゃってた。やくしゃ・を一滴も感じさせなかった。
−37点+88点。

おくりびと 2008年09月17日(水)

なんて風景を懐かしく感じられる映画だったことか!!
主人公(本木雅弘、凄い)が都会を離れて帰ったふるさと(設定は山形)の、今はだれも住んでいない実家、その裏を流れる小川、勤務先の社長(山崎努最高!)の住むビルの屋上の部屋で、焼きしらこを食べているシーンで窓の外に降りしきる雪、登場人物のすべてが無理なく、時折映し出される四季の移り変わりの映像と同じテンションで流れていく・・・そこに非常なる美しさを感じました。ああ、自分は何を試されているんだろう。とても響く映画でした。98点。

ダークナイト 2008年09月06日(土)

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この夏前から「ヒース・レジャーの遺作」という触れ込みばかりが先走って、でも気になっていたのでついに本日見に行きました。
確かにヒース・レジャーは現代の混沌みたいなジョーカーを軽々とやってました。何よりいいのは、軽快な割には肉体がごついこと・・・かな。多分彼自身がイメージしてる自分の肉体はもうちょっと違うものじゃないかと思う。でもそこが「ブロークバック・マウンテン」でも妙にはまってた理由かもしれないなァ。
ゲーリー・オールドマンも期待してたほどじゃなかったし、何より最後はバットマンが誰と闘っているのかわからないくらい筋が混とんとしてました。
バットマンファンはがっかりだったみたいです。

ヒース・レジャーが死んでしまったあとに宣伝文句が考えられたような気もしてきて・・・。  爆破シーンの豪快さに点数を。32点。

I'm not there 2008年06月26日(木)

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最後にクレジットを見てパフォーマンスはボブ・ディラン本人のものだと知りほっとした。・・・あれでパフォーマンスまで役者によるものだったら、映画のマジックのすごさに私は脱帽するしかなかっただろう。・・・とにかくケイト・ブランシェットはどんな幹をつかんで演じていたのでしょう過剰な物真似を楽しんでいるようにも見えました。白黒とカラーの行ったり来たりがそのうち心地よくなって。詩人A・ギンズバーグの登場もジョークすれすれの感覚も私には◎。こんなかたちのPOPもあったのですね。91点。

靖国 2008年06月05日(木)

「やすくに」は刀師という狂言回しを中心に据えた整然としたドキュメンタリーでした。なにより、昔見たドキュメンタリー(ゆきゆきて神軍)に比べ映像が何とも奇麗でした。前評判で騒ぎすぎだったようですね、お行儀のよい映画だと思いました。
ドキュメンタリーはセリフ(監督やインタビュアーの意図することば)以外の部分がとても楽しい。
小泉参拝反対の学生の映像で外野のおやじが「another one」と言ってるタイミングが爆笑ものだった、とは母の意見でした・・・。点は付ける気なし。

パーク&ラブホテル 2008年06月04日(水)

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映画館に入るまでずっとわくわくしてました。・・・というのもこの映画のファーストシーンにHONZIが出ていることを知っていたからです。去年のちょうど4月頃、新大久保に通ってたHONZI。熊坂監督の世界は思いのほかリアアリスティックな映像で、決して東京の雑踏を美化したりしないでどんどん進んでいきました。ラブホの入口でお客の相手をする女主人のシーンに流れてたヴァイオリンの微かな音を私の耳はいつまでも追いかけていました・・・ファーストシーンがせつない。 72点。

柔らかい手 2008年04月01日(火)

富山で3月の殆んどをすごし、久々に
映画館へ行きました。…下高井戸シネマ!!

60年代のアイドルだったというマリアンヌ・フェイスフル(私はカセットで音楽を聴いたことしかなかった)が非常に魅力的な「おばさん」を演じきってます。

ロンドンの郊外に住むあまり裕福でない家族の、
おばあちゃん。孫が難病にかかり大金が必要・・
彼女はお金のために風俗店へ・・そして
そこでスーパーヒーローになっちまうというストーリー。

一つ間違えれば「いや〜な女」にも描ける
この女のストーリーをすこしづつずらしながら
私のようなひねくれ者にも共感させちゃうのだから
監督が◎。
風俗店オーナー・ミキのイタリア系濃い顔もよかったし、音楽が冒頭からワンフレーズで
観客の心を捉えて離さない。!!

ラストシーンのKISSの角度がちょっとマイナスで:
96点

スイニー・トッド 2008年02月07日(木)

ジョニー・デップ&ティム・バートンと聞いたら
見に行くしかない***
しかもデップお似合いのゴシックホラーの匂いが
画面から漂ってきそうな・・・

確かにこの上ない色と映像に満ちていました
この映画。
ミセス・ラチェットが思い描く「幸せ」の映像は
至福の数秒でした。

でも、でも、何かが足りない。
そして、この作品はきっと舞台で、生で見たほうが
ずっといい。
(私、敢えて見ていないのですが)

映画が舞台より劣ってると感じた珍しい作品。

それはお客様の想像力に挑戦状をたたきつけた
この映画の潔癖性にあったような気がします。

人間の(どんなちっぽけであれ)想像力に乾杯。

              30点

ONCE 〜ダブリンの街角で〜 2007年12月26日(水)

う〜ん。
音楽のために書かれた脚本・なのだろうけど、
音楽が魅力的に浮き出てこない・・・

これだったらミュージシャンのドキュメント
フィルムにしたほうがいいのかなァ、とか気が散ってみていました。

主人公の歌は上手いし曲も心地よいビート感。
ああ、なのに何故!!
それがわからない。もどかしい。

ひとつだけぼんやり思うのは
「ステキな歌にはたくさんのストーリーが
あっていいんじゃないか」、ということ。
この映画の中では
歌に一つのストーリーしか与えられていない、
それが物足りなかった理由かしら・・・

というわけで・・・25点くらい。

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